ENDON
BOY MEETS GIRL
。BLACK TERRORという新たな共振振動を起こしたBLACK SMOKERとDJ NOBUがキュレーションするNEWプロジェクト第1弾 はエクストリーム・ミュージックの決定的な更新を目論む東京のクインテット、ENDON!
過去に数多試みられた転化・拡張・融合とは異なる方法論を用い、粒子に粉砕されたロックの聖骸=ノイズを陶酔的衝動の下に結晶化・リヴァイヴァル(再臨)させ、喇叭を吹かんと目論む東京のクインテットENDON。その新たな研究報告書は2017年次の報告以上に簡潔な単語の組み合わせで記されているが、文脈が文字通り脈動しているとすれば心拍の計測には非常な困難が伴う。原初のブルーズを敬愛する宮部幸宜のギターは名手を隠さず、愛甲太郎、那倉悦生のエレクトロニクス、サンプルワークはケネス・アンガーや晩年のデレク・ジャーマンを思わせる。横田 慎のドラムに至っては、軽やかなイーヴンキックをも聴かせてしまう。総じて表面的には(Link Wray、MC5、HAWKWIND、THE DAMNEDからANTI CIMEX、BLACK FLAG、NURSE WITH WOUND、John Carpenterまで内包した、現時点においての)トラッドですらあると言えよう。そこへ、ヴォーカライゼーションの行き過ぎた抽象化でENDONという計画の意味性を担ってきた那倉太一の声が、言語の獲得によって事態をさらにややこしくしている。もはやロックバンドの“フォーム”ではなく、ロックバンドそのものが実体化されてしまう。それはある種ENDONにとってのアイデンティティ・クライシスだろう。同時に、誰しもの琴線に触れる可能性でもある。だがENDONはスティル・サイコだ。この不穏なサウンド・ノワールは決して貴方のために書かれてはいないが、情報量でクロックアップした気になっている貴方のハート印の脳を確実にオーヴァーロードさせる。新人類よ永遠なれ、と呟く日へのカウントを進めるに違いない。
1.Boy Meets Girl
2.Heart Shaped Brain
3.Born Again
4.Doubts As a Source
5.Love Amnesia
6.Final Acting Out
7.Red Shoes
8.Not for You
[release]2018/09/05
[price]¥2,000+tax
[format]CD
[cat]BSFT-01
[genre]邦楽/J-INDIES