KISHI BASHI
KANTOS
シアトル出身の日系アメリカ人ソングライター/プロデューサー、キシバシの新作が完成。ブラジリアン・ジャズ、70年代ファンク、オーケストラ・ロック、シティ・ポップなどあらゆる要素を包括した自身5枚目のアルバム『カントス』、リリース。
Kishi Bashiは、ニュー・アルバム『Kantos』を2024年8月23日にJoyful Noise Recordingsからリリースする。セルフプロデュースで、Tucan(Hot Chip、Jungle、Aluna)がミックスを手掛けた『Kantos』は、昨秋にリリースされた『Music from the Song Film: Omoiyari』(自身のドキュメンタリー映画『Omoiyari: A Song Film by Kishi Bashi』の広大なコンパニオン・サウンドトラック)に続く作品となる。アルバムは、長年のコラボレーターであるエンジニアのDrew Vandenberg(Faye Webster、of Montreal、Toro y Moi)と、イギリスのミュージシャンであるSweet Lorettaと共に、Chase Park Transductionでレコーディング。ゲスト・ミュージシャンとして、Zorina Andall(Vo)、Augie Bello(Sax)、Linqua Franqa(活動家/ラッパー)が参加している。『Kantos』の曲作りの初期段階において、Ishibashiは、ジャズのバックグラウンドを活用したり、ブルックリン出身のインディ・バンド、Jupiter Oneの共同設立者として以前受け入れていたダンス・ロック寄りのフィーリングを掘り下げることで、非常に折衷的な音楽的ルーツに戻ることを考えていた。しかし、曲作りを始めてそれほど時間が経たないうちに、彼は、プロンプトに基づいてキャッチーな曲のフックを作曲できるAIを搭載したウェブサイトを偶然見つけた。「AIは非常にパワフルで、多くの重要な問題を解決する可能性を秘めている。しかし、人間の技術革新にも大きな価値があり、それを見失ったらどうなるか心配だ。人間性を評価しないのであれば、何を評価するのか?」とIshibashiは言う。『Kantos』の強烈で明白なエネルギーは、Jupiter One時代に浸透していたダンス・パンクのアクトを再訪したことに起因する。「2000年代のニューヨークのシーンにどっぷり浸かったことは、僕にとって非常に形成的で、このアルバムの多くは、The RaptureやLCD Soundsystemのようなバンドに大きな影響を受けている」と、Regina Spektorのヴァイオリニストとしてツアーやレコーディングに参加した経験を持つIshibashiは語る。このアルバムはまた、彼がロックダウン中に夢中になったエレキギターからも、その活力を得ている。「パンデミックの時にフェンダーのストラトを手に入れて、その音色に興奮したんだ。「Nile Rodgersが70年代にChicと作っていたものを思い出して、意識的にギターと僕が遊んでいるクールなドラムのループを中心にデモを作ることにした」とIshibashiは説明する。『Kantos』に命を吹き込むにあたり、Ishibashiはサンタクララ大学の哲学教授であるパートナーのKimberly Dillに豊かなインスピレーションを得た。Dillは、IshibashiにKantの作品を紹介。Elon Muskのような人物が信奉するトランスヒューマニズム運動が潜在的にもたらす悲惨な結果も含め、人類の思想の進化について教えられた。『Kantos』は絶妙な二面性を持つ作品だ。私たちが知っている人類の終わりを描いたパーティー・アルバムであり、深い不安と崇高な喜びが交錯する。シアトル生まれのシンガー・ソングライター/プロデューサーによる5枚目のスタジオ・アルバムは、ブラジリアン・ジャズや70年代のファンクから、オーケストラ・ロックやシティ・ポップまで、あらゆるものを包括している。また、AI、トランスヒューマニズム、そして人類の苦難に満ちた運命についての考察は、『Kantos』の制作に大きな影響を与えた。それでもIshibashiは、このアルバムを「この種の思い上がりに対する警告というよりは、欲望、情熱、共感、そして愛といった、人間を人間たらしめている特性そのものを讃えるもの」だと考えている。「このレコードを聴いて何か感じてもらいたいことがあるとすれば、それは人間が創造する芸術の可能性に対する興奮だ。AIにできる素晴らしいことが分かってきたとしても、創造性や革新性という点では、人間は常に一歩先を行っていると思う。人間が提供できるものには、まだ限りがない」と彼は言う。●Kishi Bashiはヴァイオリンの名手、Kaoru Ishibashi(カオル・イシバシ)の仮名だ。Regina Spektor、Sondre Lerche、of Montrealといった様々なアーティストとのレコーディングやツアーでのコラボレーションを経て、2012年、Ishibashi はJoyful Noiseからファースト・フル・アルバム『151a』をリリース。同作はNPRの「Best New Artist Of The Year」に選ばれるなど高い評価を得た。続くアルバム『Lighght』では、東洋的なアレンジ、Philip Glassにインスパイアされた即興演奏、70年代プログレなど、より多様でニュアンス豊かな楽器編成を導入。2016年の『Sonderlust』は、プロデューサーのChris Taylor、エンジニアのPat Dillet、ドラマーのMatt Chamberlainの協力を得て、より激しくパーソナルで、芸術的に冒険的な作品となった。その後、Ishibashi はモンタナ州やワイオミング州を頻繁に訪れ、第二次世界大戦中の日本人強制収容をテーマにした「song film」の制作を開始。Kishi Bashiの4枚目のアルバム『Omoiyari』は、この6年間の旅、リサーチ、そして映画『Omoiyari: A Song Film』の撮影のために書き下ろされたスタジオ・アルバムで、2022年のサウス・バイ・サウスウエストでプレミア上映された。
1. Violin Akai
2. Chiba Funk
3. Late Night Comic
4. Colorful State
5. Escape from Knossos
6. Icarus IV
7. Hollywood Intermission
8. Lilliputian Chop (feat. Augie Bello)
9. Anal□gico Brasil
10. Make Believe (feat. Linqua Franqa)
11. Call It Off
12. Tokyo Love Story (Love Story Wa Totsuzen Ni)
[release]2024/08/23
[price]¥2,500+tax
[format]CD
[cat]JNR475JCD
[genre]洋楽/ROCK・POPS